脳波も測定する
この研究は、国立大学法人筑波大学体育系 浅井武教授、同大学院人間総合科学研究科 松竹貴大氏らの研究グループによるものだ。

まず、この研究には脳波を使った新しい手法が採られている。というのは、これまでスポーツ選手の情報処理能力の評価には、刺激を受けてから反応が起きるまでの時間である『反応時間(Reaction Time:RT)』がおもに用いられていたという。
しかし、このRTはその経過時間のなかに筋活動も含んでいる。
そこで、この研究では、情報処理能力をより詳細に評価するために、事象関連電位(Event Related Potentials:ERP)の指標もあわせて分析したという。
事象関連電位(ERP)とは、「ある出来事(事象)を脳が処理する過程に関連して出現する電位」のことだという。これは脳波を測定して検出する。
そうすることで、反応実行を起こす前の、刺激評価に費やされた時間を調べることができるのだ。