IT/テック

アナログ媒体重視する日本の通信事情に世界が注目、ファックスは不滅か?

ファックス付き複合機は死なず

だがそれらは、「日本が保守的な理由」のほんの一端に過ぎないとも筆者は感じている。

BBCは“未だファックスを使う日本人”に対して批判的なニュアンスで書いているが、物事には何でも“いい部分”と“悪い部分”が共存する。

まず、ファックスに関して言えば、あらゆる場面での融通が利く。手元にある資料をスキャナーに取り込んでデータ化したのち圧縮、という作業よりもそのままファックスで送ったほうが早いということは、誰しも否定できないだろう。そして、そのような場面が、ビジネスの中では案外多くある。

すなわち、「まだデータ化されてない画像を送るにはどうしたらいいのか」という問題だ。シリコンバレーでこうした問題はあまり起こらないかもしれないが、日本ではしばしば発生する。

そういうことがあるから、今も紙原稿の存在を前提にした通信機器が新発売されている。

現在筆者が注目しているのは、富士ゼロックスが開発したモノクロプリンター複合機『DocuPrint M260 z』である。

DocuPrint-M260-z
富士ゼロックス提供

 

この製品は無線LAN搭載で、取り込んだ画像資料のデータを、モバイル端末に送信することができる。

もちろん複合機だから、通常のファックスとして使用することも可能だ。製品の大きさも、筆者のような個人事業主の身の丈に合うコンパクトサイズである。

『DocuPrint M260 z』は10月に発売されたものだが、こうした製品が今後も続々発売されるだろうと筆者は考えている。

日本人は紙の文書を捨てるつもりはないし、そのことをネガティブに捉える必要もないはずだ。

民法の体系が異なる国同士を比較して「あの国の事務処理は近代化されていない」と一様に主張するのは、いささかナンセンスにも感じる。

保守的なのには、何かしらの合理的な理由がある。

それを意識すれば、むしろ市場のニーズというものが掴めるのではないか。

 

【参考・画像】

ハイテク日本は実はローテク? まだファックスやカセットテープが – BBC

DocuPrint M260 z  – 富士ゼロックス

※ Dragon Images / Shutterstock

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