「AIプレート」を用いた空中結像技術
『空中ディスプレイ』は、株式会社アスカネットの『AI(エアリアルイメージング)プレート』を用いた、空中結像技術によって実現したもの。
最先端のIT・エレクトロニクス展『CEATEC JAPAN』に足を運んだ方は、昨年と今年の展示の盛り上がりが記憶に新しいのでは。
空中に映像を出す方法は、世界中で研究されているが、いわゆる“ホログラム”と呼ばれる技法のほか、水蒸気や煙などにプロジェクター投影させる手法に留まっているという。
一方、この『AIプレート』ならば、ガラスや樹脂などで出来た特殊なパネルを通過させることで、実像の反対側、等距離の空中に結像させることが可能に。
つまり、一定の場所に映像モニターを設置すれば、そこに映し出される静止画や動画を反対側に2Dとして表示できるのだ。

期待される様々な分野での利用
『AIプレート』は、何らかの光が作用することで、空中に結像を及ぼす“受動素子”だ。そのため、既存の技術や製品との連携した、様々な分野での利用が期待されている。
一例を挙げれば、見る場所が限定されるポスターや案内板に利用すれば、デジタルサイネージとして注目を集め、導線の障害にもならないというメリットがある。
同社AI事業開発室の堀江氏によれば、アパレルショップにおける進出も睨んでいるとのことで、直感的な操作でコーディネートができるようになれば、導線を確保しつつ、顧客の滞在時間や購買意欲を
医療分野では、“非接触で感染リスク”を抑えることができるほか、手袋をしたままの操作は手術などの現場でも実用的になるだろう。
実際に目の前に見えている画像に触れられるが、色や形があっても実際には触っているわけではない。
同社はこの『AIプレート』の特性と幅広いジャンル最新技術を融合させることにより、視覚、聴覚、触覚といった感覚を与えた、インタラクティブなインターフェースを提案するということだ。

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