“日本人と柔道”というテーマを取り扱うには、正直1記事分の文字数では足りない。
だが筆者が商業ライターである以上、「一つのテーマを長く書く」ということはあまりいいことではない。今回ご紹介するのは、海外の柔道サークルについての話題である。
柔道は、もはや国際的なスポーツである。講道館の創始者である嘉納治五郎は、人生の早い段階から柔術を海外に普及させようと考えていた。治五郎は柔術の各流派の技術を選別し、「健康であれば誰もができる競技」としての柔道を作った。
「誰もができる」のだから、もちろん道場の師範が外国人であってもまったく問題はない。
幕末に起因する攘夷思想が色濃く残る時代に、こうした発想を持った人物が存在したのだ。
それを踏まえつつ、取材レポートを執筆したいと思う。
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