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和製イスラムファッション、花蝶乱舞の舞台へ参りたく候

日本の織物をイスラム市場に

クラウドファンディングサイト『Ready For?』で公開されているプロジェクトに、このようなものがある。

日本の伝統繊維をイスラム市場に投入しよう、という試みだ。

日本ムスリムファッション協会より提供
提供:日本ムスリムファッション協会

 

我が国は、古来から繊維産業に恵まれている。ヨーロッパ諸国が絹や綿を海外植民地からの輸入に頼っていたのとは違い、日本は高級繊維の自給自足を達成していた。

たとえば、徳川吉宗の倹約令はご存知だろう。吉宗は江戸の町人に対して「服は木綿のものを着るように」と言い渡した。当時の日本では、木綿は質素な素材だったわけだが、同じ時期のヨーロッパの平民は主にリンネル(亜麻)素材の服を着ていた。これだけ見ても、日本は非常に豊かな国だったということが分かる。

だが現在、日本の繊維産業は衰退の道をたどっている。日本人の着物離れと後継者不足が、主な原因だ。反物を買ってきて自分で着物を作る、ということ自体が今や特殊技能になってしまった。

しかし、だからといって、伝統産業の斜陽を黙って眺めているわけにはいかない。

職人たちが目を向けたのは、イスラム教徒の女性たちだった。

 

インドネシアの花舞台を目指す

日本ムスリムファッション協会より提供
提供:日本ムスリムファッション協会

 

このプロジェクトを主催する日本ムスリムファッション協会は、日本の伝統織物から作った服を『インドネシア・ファッションウィーク』に出展させるという計画を打ち出している。

このイベントは、世界中のイスラム女性が注目するファッションの祭典である。彼女たちは肌の露出が厳しく制限される中で、それでも世界最先端の「お洒落」を日々追求している。

だがこうしたイベントは、ISが台頭する中東やボコ・ハラムが勢力を伸ばすナイジェリア、そしてイスラム教徒への偏見が強いヨーロッパ諸国ではなかなかできない。

『インドネシア・ファッションウィーク』は、文字通りインドネシアにしかできないイベントなのだ。

日本ムスリムファッション協会より提供
提供:日本ムスリムファッション協会

 

そのような輝かしい場で、日本の伝統織物をアピールする。

我が国の職人が培ってきた技術を、イスラム市場という花舞台で大々的に披露する。だが、これらの活動には渡航費用や出展費用が必要だ。

今回はそのための投資を募っているのである。