
完成したロボットを動かすだけでは物足りない。かといって、ロボットを自分で作るのは大変だ。設計や造形、プログラミングなど、かなり手間がかかってしまうし知識や工具も必要だ。
それなら、モジュールを組み立てることで自分好みのロボットを作れたらどうだろう。
そんなロボットが『CellRobot』だ。
モジュールを自由に組み合わせることで、さまざまな機能をもったロボットを簡単に作ることができ、プログラミングも簡単にできる。
モジュールを組み合わせてさまざまなロボットを作る
『CellRobot』は、「セル」と呼ばれる球体のモジュールを組み合わせることで、さまざまな機能を持たせたロボットを作ることができる。
各モジュールには後述するように、頭脳や骨格、目、移動、固定などの役割を担う機能が搭載されている。そして、できあがったロボットは、BluetoothかWiFi、Zigbeeを利用してスマートフォンのアプリで制御することができる。
たとえばものを持ち上げたり、走らせたり、あるいは写真撮影などをすることができるのだ。
これらの機能を組み合わせれば、家の中をモニタリングできるセキュリティーロボットを作ることもできるし、自由に走らせる車型ロボットを作ることもできる。あるいは、固定して使えば、ペットの自動餌やり機にもなるし、常に自分の方にタブレットの画面を向けてくれるアシスタントロボットにもなる。
モジュールで手足を作れば、歩く怪獣型ロボットだって作れる。後はアイデア次第で、全く新しいロボットを作り出すことも可能だ。

工具や配線無しでロボットを組み立てられる
『CellRobot』のモジュールは、工具がなくても接続できるところが便利だ。接続部位を重ねて捻れば接続できる。コードも必要無ない。
モジュールには5つの機能が搭載されている。
「HEART」はロボットの頭脳になる部分で、スマートフォンとの連絡やロボットの動きを制御する。

「CELL」はロボットの可動部分を担うモジュールで、360度回転する事ができる。

「VISION」はロボットの目となる部分で、広角レンズを採用したカメラが搭載されている。640×480の画素数で、1秒間に30コマの動画を撮影できる。そして撮影された映像をスマートフォンで見ることができる。

「WHEEL」はその名の通り、ロボットが走行するためのタイヤの役目を担う。

「MOUNT」はロボットを固定させるためのモジュールで、ロボットを移動させずに使いたい場合に役立つ。

これらのモジュールを好みの形態に接続すると、それぞれの位置関係を自動的に検出して、その情報がスマートフォンのアプリに転送される。
あとはアプリでそれぞれのモジュールの役割を設定して、ロボットとして制御できるようになる。
実用性より遊びや学びに役立ちそう
最初から独自のロボットを組み立てるのは難しそうなので、まずはプリセットされているいくつかの組み合わせで試してみるとよいだろう。
そして要領がつかめたら、カスタムモードでオリジナルのロボットを作ることにチャレンジしてみるのだ。
アプリはiOSとAndroidの両方に対応している。

クラウドファンディングの『Kickstarter』では、本稿執筆時点で18日のキャンペーン期間を残しながら、すでに目標額を達成している。
実用性というよりは、遊びや学びに役立つロボットキットだと言えるだろう。
【参考】
※ CellRobot | Advanced Modular Robotics Kit by CellRobot Team – Kickstarter