ARアプリケーション開発ツールmetaio SDKなどで有名なドイツの「metaio」社より、すべての物をタッチパネル化する新技術「metaio Thermal Touch」のコンセプトが公開され、何も無いテーブルでバーチャルチェスをしたり、カタログをタッチするだけで製品情報が浮かび上がる技術が話題となった。
このような「タッチパネル化」の技術は将来の私達の生活にどう関わってくるのだろうか?
metaio Thermal Touchとは一体どんな技術なのか
まず、技術の詳細を紹介しよう。
「metaio Thermal Touch」はグーグルグラスなどグラス形式のウェアラブル端末を対象としたもので、赤外線と標準カメラを利用し人体の熱を感知してあらゆる動作に繫げるサーマルタッチという技術により作動する。要するにこの技術は、グラス端末のコントローラーのような役割となるだろう。
この「metaio Thermal Touch」は5年~10年で製品化から普及させる事を目標としており、今後どのような進化を遂げるのか、どのようなフォルムに収まるのか、非常に楽しみな技術となっている。
タッチパネル化が進むことで考えられるメリット
このような技術が普及する事でどういった好影響があるだろうか。まず考えられるのは交通機関である。時刻表や料金表、地図や交通情報などの情報を場所を問わず操作する事が出来れば非常に便利になって行くだろう。
次にあらゆる店舗での使用。例えばアパレル系であれば価格情報や色の選択肢、さらにはサイズを店員に伝えたくない場合でもプライバシーを守りつつ在庫を確認する事が可能になるだろう。
タッチパネル化の進行がもたらす悪影響
いつの時代にも便利な発明には少なからずデメリットが出てくる。
色んな物をディスプレイに見立てて触られるようになるため、物品の破損や汚れなどのマナーの問題も必ず出てくるだろう。また、全ての作業でコンピューター処理化が進むため、店舗で働く人員が必然的に減り、社会問題になる可能性も秘めている。
タッチパネル技術との良い付き合い方
ではこのようなタッチパネル技術はどのような扱いをして行けばいいのだろう?
公共のものは清潔に扱う、人に気を配って大事に扱う。道徳の勉強のような話だが、そのような初歩的な教えを守っていくことで不思議と最先端の端末の使用マナーもクリア出来る事が多い。
経済への影響は専門家でなければ予見することは出来ないが、使用する人が心配りをすることが出来れば問題も減り、多くの人が最新技術に順応していけるだろう。
*参考:metaio