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ドローン空撮代行サービスは事故減少に繋がるか? 

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Photo credit: kvoloshin via VisualHunt / CC BY-NC-ND

 

2020年までに1,138億円の市場に成長すると予測されている、産業用ドローン市場。災害対策や農業、点検や警備、輸送物流に測量など、利用範囲もかなり広く注目度は徐々に高くなっている。だが、現状では技量や知識が不足した空撮業者による、ドローンの事故や法律違反の事例が頻繁に発生しているのも事実だ。

そんな中、ソフトバンク コマース&サービス(C&S)は、UAV(ドローン)サービスを展開する企業FLIGHTSの「DroneAgent」を提供することを発表。2社の協業で、空撮代行サービスを全国展開することとなった。

 

実績があるパイロットが代行

「DroneAgent」とは、もともとFLIGHTSが独自に展開していた、ドローンによる空撮代行サービスだ。約70名の経験豊富なパイロットを擁し、企業向けに高品質な空撮を手頃な料金で提供している。また、フライトエリアへの事前連絡や国土交通省への申請などの手続きも代行。空撮から編集までトータルで代行するプランなどもある。

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今回の協業は、このサービスをソフトバンクのグループ企業であるソフトバンク コマース&サービスが運営する「DroneBank」内でも取り扱うことで、全国展開するというもの。窓口の拡大により、従来以上に利用企業を増やすことが目的だ。

 

イベントから観光PRまで

活用例としては以下のようなものがある。

結婚式撮影
観光PR
企業VP
不動産紹介
眺望写真
イベント撮影
TV/CM、360°映像空撮

などなど。提供エリアは日本全国どこでもOK。また、今後は、ドローンを活用した測量や点検業務などの代行サービスも提供する予定だ。

 

操縦士不足が背景

このサービス拡大の背景には、前述の通り、経験不足の操縦者による事故などが毎月のように発生していることが挙げられる。まだまだ黎明期のドローン市場では、実績があるパイロットが不足しているのだ。その点で、空撮をプロに代行してもらえば、まさかの事態が起こる確率はぐっと下がることは間違いない。

ドローン操縦者養成のスクールやセミナーも徐々に増えてきているので、今後はちゃんとしたパイロットも徐々に増えてくると思われる。だが、現状で自社に経験豊富なパイロットがいない場合、予算さえ取れれば、代行サービスを活用するのもひとつの手だ。

せっかくのドローンを使った新規ビジネスが、つまらない事故などで台無しになるのは企業にとっては痛手になるはず。また、ドローン市場活性化のブレーキにも繋がりかねない。この事業はじめ市場の動向に、今後も注目したい。

 

【参考】

※ 「DroneAgent」、ソフトバンク コマース&サービスとUAV空撮サービスで協業|株式会社FLIGHTS – PRTIMES

 

ソフトバンクC&S – DroneBank

※ DroneAgent