
DIYで部屋の模様替えをするために、いろいろなところの寸法を測っておきたい。
あるいは、新しい部屋に引っ越したので、家具や家電品を置くために間取りと寸法を記録しておきたい。
そんなとき、メジャーを取り出して測ることになるのだが、反対側を誰かに押さえてもらったり、うまく垂直水平に測れなかったりと、けっこう大変なことになる。
そこで登場したのが、iPadで室内をスキャンするだけで、室内空間の3Dマップを作れて寸歩も測れるようになるというアクセサリーとアプリの組み合わせだ。
室内を撮影するだけで3D化できる
iPadに『Structure Sensor』というカメラアクセサリーを取り付け、『Canvas』というアプリを利用すれば、室内を撮影するだけで室内空間が3Dオブジェクトとして取り込まれる。
取り込みたい室内を、まるでパノラマ撮影するようにスキャンするだけだ。
『Structure Sensor』は赤外線センサーと送信機が内蔵された3Dスキャナーで、Lightningポートで接続してiPadに装着できる。

するとiPadで室内はもちろん、物体もスキャンすることが可能になる。
3Dデータ上をタップするだけで寸法がわかる
『Structure Sensor』を装着したiPadで『Canvas』を使って室内をスキャンすると、スキャンされた部分から色が変わるので、どこまでスキャンしているか簡単に分かる。
そしてここからが画期的なのだが、スキャンが終わって生成された3Dモデルの上で、計測したい箇所の2点をタップすれば、瞬時で距離が表示されるのだ。
これでメジャーを使って測る必要がなくなる。
これは、『Structure Sensor』が赤外線を発して2つのレンズで物体を測量していることによって可能になっている機能だ。
『Structure Sensor』は380ドル(役4万3000円)なので、仕事で頻繁に様々な空間を計測しなければならないインテリア関係者や内装関係者であれば、是非とも欲しいツールであろう。
本格的なCADデータも作成できる
ここまでできるなら、撮影したデータをCADデータとして利用したいという人もいるだろう。
そのような人には『Scan to CAD』というサービスが提供されている。
さすがにiPad上でCADデータに変換することは難しいようで、Occipital社が変換サービスを有料で提供しているのだ。
このサービスを使えば、48時間以内にCADデータが納品される。
1つの空間データあたり29ドルかかるが、本格的なCADデータを手動で作成する手間と時間を大幅に節約できることを考えたら、非常に安いと思える。
こんな便利なツールがあれば、いろんな部屋をスキャンしたくなりそうだ。
【参考】
※ Occipital launches Canvas iOS app to make 3D rendering easier
※ This New iPad App Makes Futuristic 3-D Scans of Your Home – WIRED