
EV車は、少しずつではあるが普及している。
もっとも、筆者が小学生の頃は「石油はあと50年で完全に枯渇する」と言われていたが、今はむしろ石油が余り気味だということが分かった。だからガソリン車は当分廃れることはないだろうが、それでもEV車は「最先端テクノロジーの代表製品」として君臨している。
ただし、懸念すべき点もなくはない。
自家発電のエネルギーを補充
かつてEV車が研究開発段階にあった頃、ある人がこんなことを言っていた。
「充電するための電力は、結局火力か原子力の発電所から持ってくるんじゃないのか」
確かにその通りだ、と納得した記憶が筆者にはある。結局、根本的な問題を解決しなければEV車も手前味噌になってしまう。
そうした疑問は、どうやら世界中の人が抱いていたらしい。クラウドファンディングサイト『Indiegogo』に、このような製品が現れた。
家庭用EV車充電器『zappi』である。
この製品のコンセプトを要約すれば、「自分で使うエネルギーは自分で賄おう」ということか。公共の充電スタンドではなく、自分自身が作った電力を車に充填しよう。各家庭のソーラーパネルや風力発電装置で用意した電力こそ、EV車が使うにふさわしい。zappiの紹介ページでは、そうしたことが強く訴えられている。
もちろん、だからといって公共電力による充電を否定するというわけではない。3種類の充電モードがあり、状況に応じて好きな選択肢を選ぶことができる。
キャンペーンは難航か
EV車の充電器というからかなり大きなものではないかと思われるかもしれないが、これが案外コンパクトである。
サイズは362×220×78mm。外壁に貼り付けておいても、決して邪魔にはならないのではないか。
ただ、Indiegogoでのキャンペーンは決して順調とは言えないようだ。期限残り35日の時点で、目標額の11%という数字に留まっている。
だが、エコロジー社会を生きる我々現代人に対して大きなヒントを与えてくれたということは間違いないだろう。
【参考・動画】