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「少年ジャンプ+」の新作Webサービスがすごい!脚本から自動でコマ割り、ネーム作成が可能

今広がりつつある、デジタルによるアウトプットサポート。その例が、漫画ネーム制作のWebサービス「World Maker」です。このサービスで提供される物語のビジュアル化はさまざまなシーンでニーズがあると考えられ、大きな話題を呼んでいます。

ネームを作るWebサービスの誕生

集英社の「少年ジャンプ+」編集部が、“漫画ネーム制作のWebサービス「World Maker」β版を提供する”ことをITMediaビジネスオンラインが報じました(※1)。

同サービスは「絵が描けなくても、頭の中にある物語をビジュアル化できるスマートフォン専用の無料Webサービス」で、「4つのステップで頭の中にある物語をビジュアル化し、漫画のネームをスマホで作り公開できるようにした」とのこと。脚本を書けば自動でコマ割りされるため、コマや人物の配置をひとつずつ作成するこれまでの漫画づくりの概念を大きく覆すサービスです。

「アイデアはあるけど、アウトプット技術がない」、「こういう漫画が描きたいけど、画力やコマ割りができない」といった方でも漫画が描くことを可能にするサービスともいえるでしょう。

世間の反応は?

本サービスに対し、SNSでは様々な意見が上がっています。

物語のビジュアル化は、ビジネスにおけるニーズがありそうだという声もあります。商品や企業のPRなどでは“ストーリー”がいかに伝わるかが重要といわれることもあり、たしかにニーズはありそうですね。

劇場アニメ映画を漫画で出版する、いわゆるコミカライズにも本サービスが一役買うのでは……という声もあります。ストーリーありきでコマ割りや人物配置を考えるというコミカライズの特徴を踏まえると、本サービスを使えばあらゆるコミカライズを量産できる可能性がありそうです。

アイデアはあるけど漫画に落とし込めない……といった方には待ちに待ったサービスといえるでしょう。本サービスをきっかけに、より多くの方が漫画業界に参入する可能性もありそうです。

構成を考えて、コマ割りして、人物を描いて……という今までの漫画づくりで生まれる作品よりクオリティが高いものが生まれるのでは、という声もありました。どういった構成にすれば読者を惹きつけるかを考えぬかれた本サービスだからこそ、高品質な作品の輩出が期待できるという見方もできるでしょう。

アイデア次第で名作になる可能性!?

前述したように、このサービスは脚本さえあれば自動でコマ割りがされ、ネームが書けるようになっているので、光るアイデアさえあればそれを出版社に持ち込むことができ、実際に漫画化されるという未来がすぐそこまで来ているのかもしれません。

本記事でご紹介したのはマンガ制作の領域ですが、テクノロジーが進むと、アイデアさえあればそれを形にできることが増えていくと思われます。アイデアを実現する手段は問わず、テクノロジーを活用しながら自らのアイデアをアウトプットしていくことが主流になるのかも……。「どうやって実現するのか」よりも「何を実現するのか」にフォーカスして、個々がアイデアを持って動くことが求められるのではないでしょうか。

【画像・参考】
※1集英社「少年ジャンプ+」編集部、漫画ネーム制作のWebサービスを提供開始 特徴は? – ITmedia ビジネスオンライン
※SN040288/Shutterstock