栃木県那須塩原市に「株式会社パン・アキモト」というパンの製造販売会社がある。昭和22年に秋元パン店として始まったこの会社の名物は「甘納豆パン」という60年以上作り続けられているパンだ。
店舗を見れば、地域で評判の普通のパン屋さんに見える。ところがこの会社が海を越えて活躍していた。
その端緒は1995年に発生した阪神淡路大震災だった。パン・アキモトの秋元義彦社長は、震災直後の被災地神戸に2千個ものパンを送った。
ところが秋元社長は愕然とする。なんと半分以上のパンが傷んで捨てられてしまったのだ。
秋元社長はこの後すぐに、焼きたての味が日持ちするパンの開発に着手した。
Next 非常食用パンの缶詰開発