ディー・エヌ・エー(DeNA)の子会社であるDeNAライフサイエンスは、一般の個人向けに遺伝子検査を行っている。
サービスの名称は「MYCODE」で、2014年から開始し、遺伝子から生活習慣病や癌などのリスク、体質について検査を行う。
例えば生活習慣病であれば糖尿病、高血圧、心臓疾患などの25種類について。癌であれば胃がん、肺がんなど40種類についてのリスクが検査できる。その他の疾病リスクや肥満、肌質といった体質についても検査結果が提供される。
DeNAライフサイエンスは2014年4月1日に設立されたが、「MYCODE」を開始するきっかけは、親会社のディー・エヌ・エーの創業者である南場智子氏が、夫の闘病経験から予防医療の重要性に気付いたことにあるという。
そこで遺伝子ネットワーク探索研究で知られている東京大学医科学研究所の宮野悟教授らと共同研究を行う事になった。
自宅で使える検査キットで簡単手続き
「MYCODE」は個人が簡単に利用できるように工夫されている。
まず、ウェブサイトから申し込むと、検査キットが郵送される。その検査キットで唾液を採取し、返送すれば良い。
遺伝子分析結果のレポートはウェブ上で閲覧でき、専門医による疾病リスクを低減させる生活習慣アドバイスや、レシピに関する情報も提供される。
つまり、「MYCODE」の利用者は申し込みから検査結果の確認までを、自宅にいながらウェブ上で利用できるという手軽さが特徴だ。
最大283項目に亘る検査項目と選べるコース
「MYCODE」では検査項目の数によって3つのコースが用意されている。低価格のコースから順に紹介すると次の通りだ。
・カラダ30+:35項目の検査を行い、肥満や肌質、髪質などの体質関連を検査する。価格は9,800円(税別)。
・ヘルスケア100+:100項目の検査を行い、癌や生活習慣病、体質関連の検査をする。価格は1万9,800円(税別)。
・オールインワン280+:「MYCODE」ではフルコースとなる283項目の検査を行い、40種類の癌や25種類の生活習慣病、そしてそれら以外の87種類の疾病リスクを検査し、肥満や肌質など131種類の体質に関する検査も行われる。価格は2万9,800円(税別)。
「Sickケア」から「Healthケア」へ
「MYCODE」の目的は診断ではない。あくまで疾病リスクを遺伝要因から読み取ることであり、重要なのは疾病予防の為の対処方を検討する機会を提供することにある。
つまり、病気になってから必要となる「Sickケア」から、病気を予防する「Healthケア」に重点を置いている。そのために、東京大学医科学研究所との共同研究の成果である世界最高水準の遺伝子検査を気軽に受けられるのだ。
自分の遺伝子に隠されたメッセージを知りたい人は、利用してみてはいかがだろうか。