GoogleやMicrosoft、Appleなどの世界的ソフトウェア会社がウエアラブルなデバイス、端末の開発を進めるなか、メガネチェーン店JINS(ジンズ)を経営する株式会社ジェイアイエヌが、アイウエア型端末JINS MEME(ジンズ ミーム)を発表した。
従来のメガネが「外を見る」ことに重きを置いていたのに対し、JINS MEMEは「自分自身の内を見つめる」をコンセプトに掲げた。
自分自身の内を見つめる…なんとも哲学的に響く言葉だが、その実力は科学的に実証済み。
眼の動きの変化から、肉体と精神の健康状態や疲労度を敏感に察知し、Bluetoothで接続したスマートフォンの専用アプリで可視化。情報化社会が進み、外部からの情報収集力ばかりが重要視される現代で、自分自身に目を向け、セルフマネージメントをサポートするという新しい考え方に注目が集まる。
■実現する未来像
JINS MEMEのテクノロジーは、今後様々な発展が期待できる。
例えば、眠気を察知するという特性を乗用車と連動すれば…。運転手にアナウンスで注意を促すだけでなく、ナビで近隣の駐車、休憩可能な場所を紹介したり、危険な場合は周りの車にアラームを送信したり、走行を自動停止させるなど、制御が難しい眠気による交通事故の抑止に一役買いそうだ。
さらには、その日の健康状態と仕事のタスクを加味したタイムスケジュールの自動生成や、食事のメニューや運動計画の提案など、JINS MEMEは、「ヒトがツールを使う時代」から、「ツールがヒトを支える時代」へのシフトを担っているとも言えるだろう。
もうひとつ、JINS MEMEの注目すべき点は、制作したのがソフトウェアの開発会社ではなく、アイウエアを専門とする企業という点だ。既に日本で広く知られるJINSが乗り出した革新的なイノベーションは、世界的ソフトウェア会社の商品に比べて一般ユーザーに浸透しやすいと考えられる。
身に着ける人の“内”とともに、ウエラブル開発の遥か“未来”を見つめるJINS MEMEからは、これからも目が離せない。