バイク用ヘルメット、それは安全装備として頭を守るために必要なもの。そのヘルメットがもっと多機能化したらどうだろう。
いざという時に安全、というだけではなく、被っている間中、楽しく、快適で、より安全になるようなものだったとしたら。それが未来のヘルメット、SKULLYだ。
SKULLYはそれまでただ頭を守るだけだったバイク用ヘルメットの常識を打ち破り、スマートフォン的な機能を統合している。
SKULLYとはどんなもの?
デバイスとしてGPS、リアカメラ、Bluetooth、ヘッドフォンを内蔵。
目の前にヘッドアップディスプレイで情報を表示することが可能で、ナビゲーション、リアカメラの映像、速度などを映し出す。ナビゲーションは欧米で主流となっているターンバイターン(矢印)の表示に加え、音声ガイドが備わる。
スマートフォンとBluetoothで接続することで、ハンズフリー電話、音楽再生が可能。ネット接続もスマートフォン経由でできるのでストリーミング音楽再生やソフトウェアのアップグレードも無線で実現。
もちろん空力を考えられて設計されたデザイン、傷防止加工されたウィンドウシールドなど通常のヘルメットとしての基本機能は満たしている。
イメージ的には最新ステルス戦闘機用ヘルメットや、映画「アイアンマン」のスーツを想像すると分かりやすいだろう。目の前に情報が映し出され、特に真後ろが見られるのはこれまでにない体験だ。
SKULLYが開く未来像
バイクといえば突然雨が降ることを考えるとナビゲーションシステムやスマートフォンは防水タイプにしなければならず、装着が大変だった。そしてライディング中はまったくといって操作が出来ないのがバイクの最大の問題点。
しかしこのSKULLYを使えばスマートフォンを荷物に入れっぱなしにしたままでBluetooth接続して音楽再生したり、ハンズフリーフォンを使えば仲間と連絡をとるのも楽だ。ツーリングではぐれることもなくなるし、ナビゲーションで確実に目的地に着くことができる。
このようなスマートヘルメットが普及すれば、クルマに比べるとかなり不自由を強いられていたライダーが気軽かつスマートに行きたいところへ快適かつ安全に行けるようになりそうだ。
クラウドファンディング
SKULLYは大手メーカーではなくベンチャー企業が開発しており、資金調達は最近のプロジェクトらしくクラウドファンディングというのも特徴だ。クラウドファンディングをしているすべてのプロジェクトが成功するわけではないが、魅力的なプロダクトを早期に立ち上げることができるのが利点。売れそうなプロダクトにはすぐに資金が集まり、このスピード感は従来の大企業の開発スピードでは追随できない。
多くのライダーたちが「被りたくなるヘルメット」として高い評価をしているSKULLYは現在プリオーダーを受け付けている。価格は1,399ドルからで、2015年7月に発売予定。
*参考:SKULLY AR-1 The World’s Smartest Motorcycle Helmet | Indiegogo