寝室に置かれた「Sense」
IT/テック

Kickstarterで200万ドルを調達した快眠支援ガジェットが凄すぎる

睡眠状態の監視と環境の分析をする「Sense」という装置は、2014年にクラウドファンディングのKickstarterで公開後、わずか数時間で目標金額10万ドルに達成した。

寝室に置かれた「Sense」

質の良い睡眠には部屋の暗さや温度、音など複数の条件が必要だと思うが、この「Sense」がそれらを監視してくれるのだ。

また、監視するだけでなく、目覚めるのに丁度良い状態を狙って起こしてくれたりもする。

デザインも寝室のインテリアとして相応しく上品で、サイズもベッドサイドに置いても邪魔にならない小ささだ。

それでは、具体的な機能などについて見てみたい。

どうやって睡眠をサポートするのか

「Sense」は2つのパーツで構成されている。一つは本体とも言える球体だ。次に枕に装着する小型の「Sleep Pill」。これがユーザーの寝ている状態を監視する。これら2つのパーツがBluetoothで専用アプリを搭載したスマートフォンと連携する。

Sense製品構成

「Sense」の本体はベッドサイドに置く。この本体は周辺光センサ、温度センサ、湿度センサ、パーティクルセンサなどを搭載しており、寝室の音や明るさ、温度、湿度、空気中の微粒子(埃や花粉など)を監視する。監視した結果はデータとしてスマートフォンに転送される。

Senseはベッドサイドに

その結果、スマートフォンのアプリを確認することで、睡眠の障害となっている騒音や寝室の環境を確認することができる。

また、「Sense」に内蔵されたスピーカーからは、ホワイトノイズを出すことができ、寝入りを助けることができる。LEDライトも睡眠を誘う演出を行い、寝室が睡眠に適した環境になると緑色に発光して知らせてくれる。

一方、枕に装着した「Sleep Pill」は、ユーザーの寝ている状態を監視する。ユーザーが眠りに落ちた瞬間から目を覚ます時までの小さな動きも捉えるために、6軸加速度センサとジャイロスコープを搭載しているのだ。

ちなみに「Sleep Pill」は防水性があるため、間違って洗ってしまったり、ヨダレを垂らしてしまっても大丈夫だという。

Sleep Pillを枕に付ける

アプリ側ではユーザーの寝ている状態と寝室の環境の変化を記録しているので、眠りが浅くなったときに何が起きているのか、例えば新聞配達員が階段を駆け上がる音などが睡眠を浅くした原因になっていた、といったことも調べる事ができる。もしかするとパートナーのいびきが原因だった、ということも分かってしまう。

寝室の環境

さらにこのアプリは、「Sleep Pill」から得た情報によって、毎日の眠りの質に「Sleep Score」と呼ぶ点数を付けてくれる。寝室がどのような環境のときによく眠れているのかなどが分かる。

Sleep Score

逆に、睡眠状態が悪い時には、寝室の湿度が高すぎることや、騒音があること、あるいは埃っぽいことなどの原因があることも分析してくれるのだ。

そして目覚まし時計としても使えるのだが、「Smart Alarm」機能が設定されているため、設定した時刻の付近で、ユーザーが目覚めやすい状態になったところを捉えてアラームもしくは好きな音楽を鳴らしてくれる。そのため眠りが深いときに強引に起こしてしまう、ということがない。

Smart Alarm

睡眠という需要は予想以上に大きい

クラウドファンディングのKickstarterでベンチャー企業の「Hello」が「Sense」プロジェクトを2014年7月23日に立ち上げたところ、僅か数時間で目標を達成してしまった。

この高い注目度と人気から、現代人がいかに十分な睡眠を取れていないと自覚しているかがわかる。と同時に、より睡眠を充実させたいということに対する需要の大きさも分かる。

よく眠れていないと感じている人は、「Sense」で自分の睡眠状態や寝室の環境ををチェックしてみることをお勧めしたい。

*画像出典:Sense: Know More. Sleep Better. | KICKSTARTER