多くの注目を集める、新しいコンセプトの学校グリーンスクールには、世界中から多くの人々が訪れる。
この学校が生まれるきっかけとなった元米国副大統領アル・ゴア氏はもちろん、多くの元政府要人たちが訪れ、講演を行う。世界的科学者や作家・アーティストたちも然り。ジョージ・ソロス氏を始め、著名な大富豪たちもこの学校に惹かれ、支援するのだ。
そんなVIPたちの中には、ここを心から惚れ込んだあまり、学校の周囲に自身の”別荘”を建てる者もいる。もちろん学校のコンセプト同様、全て竹製で。
それが、Green Villageだ。
グリーンヴィレッジの建築美
ウブド郊外のジャングルの中に、ひときわ目立つ建築群。グリーンスクールからアユン川をほんの少し下ったところにグリーンヴィレッジはある。
ここには、現在大小合わせて十数軒ほどのハウスがあり、学校を見学に来た家族たちや在校生の親族などが利用している。いくつかは一般旅行客にも貸し出されている。
オーナーが長期間住んでいるハウスもあれば、滅多に来ないものもある。多くは3~4ベッドルームもあり、最低宿泊数も3泊以上。友人たちとシェアするか三世代旅行でないと広すぎるくらいだ。
とにかく竹が美しい。余計な装飾など必要ないくらいの完成された美しさ。竹の持つ物理的・視覚的ポテンシャルを最大限に引き出している。
そして浄化された空気が気持ちいい。歩き回っていると足裏が刺激されて、一日中マッサージされている気分だ。
遊び心あふれる設計
それぞれのハウスが全て異なるデザインで作られており、非常に趣向を凝らしたものとなっている。
ヴィレッジがアユン川の谷の斜面に立地するため、外から見てもその全貌はわからない。中に入ったとしても、そのハウス全体の構成を把握するまでに、かなりの時間を要するだろう。
そこにいるだけで楽しくなってくる空間だ。登ったり、降りたり、くぐったり、秘密の扉を見つけてみたり。ここでは誰もが童心に帰ることだろう。数日も過ごせば、頭の中がすっきりしそうだ。
「でも、グリーンスクールみたいにエアコンとか無いんでしょう?」
心配御無用。高いお金を払ったのに、熱帯夜で寝苦しい思いなんか誰だってしたくはない。
部屋の中の竹をよく見ると、所々穴が開いていることに気付く。ここから涼しい風がそよ風のように流れてくるのだ。さすがはVIPたちの別荘。
世界最大の竹製個人邸宅
そんなグリーンスクールの精神を引き継ぎながら贅も尽くしたグリーンヴィレッジに、ひときわ異彩を放つ建築物が2014年の6月中に完成予定だ。
ジャングルから突き出す6階建てのバンブーハウス。
恐らく世界で最大にして最高の竹製個人邸宅となることだろう。オーナーはインド系マレーシア人の大富豪とのことだ。もちろんここも宿泊可能。
でも、5ベッドルームって、一体どうすればいいんだ?