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 今、欧州自動車メーカーがPHV開発に力を入れる理由

欧州勢にさし迫った排ガス規制対応

PHVのメリットはHVよりも多くのバッテリーを搭載、EVとしてゼロエミッション走行が可能で、且つエンジンでも走れることから航続距離への不安が無い点に尽きる。

ただ、その反面バッテリー容量が大きいことから重量増となり、車両価格も高めで、充電設備の設置が困難な共同住宅での使用には向かないなど、EVと同様に販売が伸びていないのが実情。

ではディーゼルが主流の欧州車勢があえてEVやPHVの開発に力を入れている理由は何なのか。

その背景には欧州に於ける環境規制強化への対応が有る。

欧州では1970年代初めに自動車の排ガス規制がスタート、順次規制値を強化して来たが、大気汚染は想定したほど改善されていないと言う。

その理由として欧州ではガソリン車よりも窒素酸化物(NOx)の規制値が緩いディーゼルエンジン車の新車販売に占める割合が5割を超えていることが挙げられる。

EURO_6_ACEA

そこでEUは今年9月にディーゼル車のNOx大幅削減を盛り込んだ排ガス規制「ユーロ6」を施行した。

これに伴い、1年後には継続生産車を含む全ての新車に於いて規制値をクリアしなければならない。

この規制値は上表のとおり、世界でも厳しいことで知られる日本の排ガス規制値(2009年10月施行)と同等だ。

こうした状況を踏まえ、欧州車メーカーはこれまでの技術の延長線上では規制値クリアが困難と判断、日本メーカーが先行して開発してきた「EV」や「HV」技術を取り入れ始めたというワケだ。