金属を出力する3Dプリンターは普及するか
既に3Dプリンターは普及し始めているが、そのほとんどがFDM方式(熱溶解積層方式)であり、次がSLA方式(光造形方式)だ。しかもプラスチック素材がメインである。
ところがここにきてSLS方式の特許切れを迎えたことも有り、これまで高額だったSLS方式の3Dプリンターの価格競争が始まる可能性が出てきた。
Aurora Labsはその先陣を切った形になったが、今後金属の出力対応の3Dプリンターがどこまで普及するかは、この価格競争が起きるかどうかにかかっているかもしれない。
ただ、普及する為には他にも課題が残る。素材の金属粉末が樹脂に比べて高額であることだ。
もちろん高品質な金属の出力物を手に入れる事ができるのだから、ある程度は高額でも仕方ないが、まず樹脂でサンプルを出力してから金属版は鍛造や鋳造、切削、溶接といった従来の製造方法で作った方が高品質で安い、となると金属用3Dプリンターの出番はまだ先になるだろう。
しかし金属3Dプリンターでより安く、より速く高精度のパーツが作れるようになれば、これからは金属3Dプリンターが新たなベンチャーを支えるのかもしれない。
*画像出典:Affordable 3D Metal Printer – Aurora Labs | kickstarter