スマートフォンやガラケーなど、携帯電話に関する機器を扱うアメリカのメーカーmophie(モーフィー)が、ストレージとバッテリー機能を内蔵したiPhoneケース、mophie space packを発売した。
日本国内のスマートフォン販売シェアの7割といわれるiPhone。
iPhoneユーザーからは、iPhoneに関する“賛辞の声”とともに“不満の声”も意外とよく聞こえてくる。
そんな不満の圧倒的1位は「バッテリーの減りが早い」という点。私もそうだが、旅行先でもないのにバッグに充電器を常備しているiPhoneユーザーは少なくないだろう。
他にも不満の声として聞かれるのが「容量を増やせない」という点。しかも、日々生まれる画期的なiPhoneアプリにより、iPhoneの使い道はさらなる多様化が予想されるため、容量拡張はユーザーにとってもApple社にとっても永遠の悩みに思えた…。記憶容量と電池容量、2大容量問題と言っていいだろう。
そんな大きな課題に一石を投じたのがmophieのmophie space pack。
一見シンプルなiPhoneケースだが、そのスマートなボディには1,700mAhのバッテリーと、16GBまたは32GBのストレージを内蔵。ストレージに保存したデータは専用の無料アプリ「Space」を使用してiPhoneから参照できる。
mophieのセールスマネジャーであるジェームズ・ガードナー氏は、space packの特徴を「高級感のある洗練されたデザイン」と話す。
「デザイン」と「機能」は表裏一体
これは前回の記事で書いた「JINS MEME」にも同じことが言えるだろう。デコラティブなデザインは、一時的に心を躍らせるだけですぐに使いにくさに変わるし、デザインの低い露骨な機能は一般の生活に溶け込まず、マニアの悦びを満たすにとどまる。
space packはデザインと機能を最適なバランスで兼備しているため、老若男女や、ビジネス、プライベートなどのシーンを問わず優れたユーザビリティを発揮する。
「ストレージ&バッテリー内臓型iPhoneケース」と聞くと、実にシンプルな発想に思えるが、これがなぜ今まで誕生しなかったのだろうか…。
それは、iPhoneケースというツールに対するイマジネーションが、単純な“アクセサリー”の領域を越えられなかったということだろう。mophie space packのように、本来デザインや装飾品としての要素が強いアイテムに重要な機能を持たせるという発想は、ハードウェア開発の進化とともに未知数のビジネスチャンスを秘めているのかもしれない。
*参考:mophie space pack 16GB ストレージ内蔵バッテリーケース for iPhone 5s/5 – Apple Store (Japan)