AIが実現する自動運転の恩恵
「完全自動運転」が実現した場合に交通事故撲滅に加えて、日常にもたらされる嬉しさとして考えられるのは・・・
・スマートフォンの専用アプリで自動送迎
・大型駐車場での自動出入庫(含む空車検索)
・高速道路の坂道や街中の渋滞大幅緩和
・高齢者、障害者の自由度向上
・移動時間の有効利用・・・etc
既に市販車に於いてもカメラやレーダーなどのデバイス追加により、半自動運転とも呼べる衝突回避、追従走行、車線内走行などの「運転支援装置」搭載車が増えている昨今、これらの機能に慣れてしまうと「自動運転」と言えども、さほどハードルが高く無さそうにも思える。
確かに自動車各社は短期間のうちに自動運転実現に目処を付けつつあるようで、開発フェーズは多種多様な交通情況へのマッチング作業や自動⇔手動運転切り替えによる「運転する楽しみ」の残し方、コストダウン等に移行しているようだ。
「完全自動運転」実現に於ける課題
しかしながら、約112万kmを無事故で走破したGoogleをもってしても、完全な自動運転実現には技術的に道半ばで、実用化に漕ぎ着けるのは6年後の2020年としている。
「自動運転車」の普及過程で、手動運転車が混在して道路上に存在することで引き起こされる問題が有るからだ。
信号が無い交差点での譲り合いのタイミングなど、一般ドライバーとのコミュニケーションの難しさなどが残存していると言う。
陽射しが強い逆光下や、豪雨、降雪時のセンシング不良への対応も必要で、さらには電波を使って走る以上、悪意の有るハッキングへの備えも重要課題。
車両機器の故障などで事故が発生した際の責任問題を含めた法律の制定も急がれる。
交通事故撲滅が命題の「自動運転」が本末転倒になってしまっては元も子も無い。
実際には「自動運転」のレベルに段階を設けて導入が進むと予想されるが、こうした大きな課題への対応がまだまだ残されているのが実情のようだ。
*参考:Apple CarPlay、TED