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教育とエンタメの融合体験を与え続けるヤングアメリカンズとは

誕生

1962年、LAの高校音楽教師ミルトン・C・アンダーソンは、校内オーディションを行いコーラス部を立ち上げた。そこからヤングアメリカンズの長い旅が始まる。

この時代、アメリカ社会は大きな不安の中にあった。東西冷戦と核の恐怖、ベトナム戦争とケネディ、旧世代と新世代の確執。

”新しいアメリカ”の始まりを高らかに謳うビートニクやヒッピーなどの若者たちに対し、”古き良きアメリカ”の時代を生きてきた親世代は困惑するしかなかった。

テレビに映るプレスリーの腰つきに眉をひそめ、ビートルズへの熱狂ぶりに耳を塞ぐ旧世代の期待を、YAは一身に背負うこととなる。

LIFE ヤングアメリカンズ The Young Americans

今までのコーラスに付き物だった宗教色を排除し、「これぞ、現代アメリカの若者の理想像」と言わんばかりのネーミング。

“こぎれい”で”ロックしない”若者たちは、瞬く間に全米保守層の注目の的となった。

クラシックやミュージカルなどを中心に、家族が安心して楽しめるレパートリーを揃えたYAは、テレビやツアー公演に引っ張りだことなる。

シニア層に人気のリゾートホテルの大ホールにてハリウッドスターばりのロングラン公演。ディナーショーも人気となり、全米ツアーも始まった。

また、建国200周年の公式イベントでもYAは”模範的アメリカ人”の役割を演じる。

若者文化や音楽シーンがディスコ一色に染まった70年代から80年代も、YAは”古き良きアメリカ”を懐かしむ人々の期待に応え続けた。