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バリで話題の泥まみれ格闘技がもつ意外な役割とは

新しいマーシャルアーツ”メパンティガン”の生い立ち

テコンドーのチャンピオンとして名を馳せたPutu Witsenによって創設されたMepantigan Baliは、田んぼの泥の中で行われる総合エンターテイメント。かつてこの島で神事として行われていた”地面に人を投げて叩き付ける”という”日本の相撲”のような儀式を現代風にアレンジして生み出された。

ベースになるのはインドネシアの護身術ともいえるシラットと呼ばれる古式武術。”真実・公正・調和”などの精神性を重視した”稲穂の教え”を説くシラットは、かつてのオランダ統治時代は当局に危険視され活動を禁止された過去を持つ。

その後、日本の統治時代に米・英・蘭に対抗するゲリラ戦のために日本軍によって体系化され、それが現在の姿に至る。1960年代にはブルース・リーも自ら創設した武術に取り入れたことにより世界的に認知された。

泥レスリング マーシャルアーツ バリ

メパンティガンは、このシラットとバリの神事を巧みに組み合わせ、テコンドー・空手・柔道・中国武術・サンボ・カポエイラ・ルチャリブレ・プロレスなど世界の格闘技の”美味しいところ”を”ごった煮”にした、新しい”エンタメ系格闘技”だ。

泥の中で”のたうちまわり”力強さや精神性を表現する姿は、まるで空手の型の様。組手では相手を倒すことよりも、互いの呼吸や投げ合うこと自体の美しさを競い、合間にバリ舞踊を織り交ぜながら戦う。男女も分け隔てなく混合し、単純な強さよりも協調性や呼吸の合わせ方、つまりは”場の作り方”を重要視する。