プリウスPHVは、充電プリウスとも呼ばれ、ハイブリッドカー・プリウスの進化版だ。電池を高容量化、プラグインで充電することにより、カタログ値26.4km(JC08モード)のEV走行を可能にした。
ガソリン車が抱える環境負荷などの問題を少しでも解消していこうと自動車メーカー各社が技術革新のしのぎを削る次世代自動車カテゴリにおいて、さきがけとなったのがトヨタの「プリウス」ブランドを冠しつつ、PHVという次世代の技術をひっさげて2012年より販売が開始されたプリウスPHVだ。
しかし、私たち一般の認識としては、プリウスは知っているけれどもその「PHV」となると、一体何なのか正しく説明できる人はまだ少ないのではないか。
今回は、プリウスPHVについて、過去にFUTURUSで行った開発責任者へのインタビューから気になる要点をまとめつつ、このクルマの底力と、未来に対してどんな可能性を秘めているのか、考えてみよう。
プリウス・プリウスPHV 開発責任者:豊島浩二氏
・肩書:プリウス・プリウスPHV開発責任者
・所属:製品企画本部 ZF チーフエンジニア(CE)
・略歴:大阪府出身。1985年トヨタ自動車に入社し、ボデー設計部に配属。カローラの設計室をはじめ、17年間ボデー設計に携わる。2001年にレクサスLSの製品企画室に異動し、LS460とLS600hを担当。その後、チーフエンジニアとして欧州向け商用車を担当し、2010年にはBREV開発室でEVの企画を開始。2011年11月、次世代環境車全般を取りまとめる部署「ZF」において、(3代目)プリウス、プリウスPHVのチーフエンジニアに就任、現在に至る。
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