テレビ番組『スーパープレゼンテーション』(NHK Eテレ)を観て、かっこいいプレゼンテーションに目覚めた人もいるのではないだろうか。
確かに我々日本人は、一般的にプレゼンテーションが下手かもしれない。
なにしろプレゼンテーションなど学校で教わっていないし(最近は高校などで教えているところもある)、職場でクライアントや経営陣を相手にプレゼンテーションすることを命じられて、初めてMicrosoft PowerPointなるソフトを起動させることになったという人も多いと思う。
それでも何とかスライドを用意し、プレゼンテーションしてみるが、何か足りない。
そう、ありきたりなのだ。皆、PowerPointのスライドを読み上げながら進めていくだけのプレゼンテーションに新鮮味を感じなくなってしまっているのではないだろうか。
声とジェスチャーを使ってアクティブにプレゼンを行う
そこで登場したパッケージが『Voiceboard』だ。
『Voiceboard』はクラウドファンディングの『Kickstarter』で資金を集めている最中だが、同サイトには、世界で一日に行われているプレゼンテーションは3,000万回だと紹介されている。
恐らくこの大量のプレゼンテーションのほとんどが、内容こそ違うが、同じ様なスタイルで行われているに違いない。
ちなみに“パッケージ”と表現したのは、『Voiceboard』が『Voiceboard Software』、『Nod Ring』、『High-quality wireless Bluetooth operated microphone』の3つの製品で成り立っているためだ。
この中の『Nod Ring』については当サイトでも以前取り上げている。指輪型のウェアラブルデバイスで、モーションセンサーやタッチセンサーが内蔵されていることにより、指の動きだけで他のデバイスを操作できる。
『Nod Ring』で可能な操作はスワイプ、タップ、クリックで、タッチパネルとほぼ同じことができる。
この『Nod Ring』を指にはめ、ヘッドセットの『High-quality wireless Bluetooth operated microphone』を装着すれば、『Voiceboard Software』により表示されたプレゼンテーション画面を、声と指の動きで操ることが可能になる。
プレゼンターはパソコンのキーボードやマウスに触れることなく、声による命令と指の動きによって、スライドをめくれるだけでなく、地図などの拡大・縮小、動画の再生、そして3Dモデルを自在に回転させることができる。
プレゼンスタイルはスマートに、しかし内容を疎かにしてはいけない
『Voiceboard』を使えば、ありきたりではないプレゼンテーションが可能になり、視聴者も「おっ」と驚くだろう。
しかし、プレゼンテーションの目的は、相手を説得することである。いくら『Voiceboard』を使ったからといっても、プレゼンテーションに説得力のある内容がなければ意味はない。
プレゼンターは、ツールの機能ばかりに頼らず、内容もしっかりと作り込んでおく必要があることを忘れてはならないだろう。
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