既に初音ミクといったバーチャルな存在がライブコンサートを開く時代になっているが、ついにこの春、3DCG専門の劇場がオープンする。
この劇場はバーチャルな出演者だけで構成され、原則として生身の人間は登場しないというコンセプトで運営されるという。
場所は横浜駅西口付近で、3DCGホログラフィック専用のエンターテインメント劇場としては世界初の試みとなる。クールジャパンの新たな発信源となるだろうか。
世界初の3DCGシアター
この劇場の正式名はまだ発表されていないが、プロジェクト名は仮称として『3DCGシアター事業』が使われている。
相鉄アーバンクリエイツが、Zeppホールネットワーク、ローソンHMVエンタテイメント、ワイドワイヤワークスらと共同でプロジェクトを実施する締結を2014年12月25日に行った。
Zeppホールネットワークはコンサートホールを運営する企業で、ワイドワイヤワークスは初音ミクライブを考案・プロデュースした企業だ。
また開発には、実在の物や人物と3DCGが同一のステージに現れることを可能にした大型ホログラフィックステージシステム『eyeliner』による公演を手がけるstudioTEDも参加する。
劇場では原則としてCG映像だけによる公演が行われるが、コンテンツは様々。コンサートだけでなく、演劇、ゲーム、伝統芸能まで含まれ、企業のイベントなどにも活用される予定だ。
生身の人間を出演させない伝統芸能とはどういったものになるのか想像がつかない分、期待できそうだ。
また、国内だけでなく、海外からの企画も採用される予定とのこと。当然マーケットも国内だけを前提にしているわけではなく、海外からの観光客誘致にも貢献できる観光施設を目指している。
この劇場では最新のサイネージ技術が採用されることで、現時点では世界最高のホログラフィック演出が可能になるという。
施設の面積は約800平方メートルで、定員は400人前後となる予定。建設予定地には劇場だけでなく、仮称『Sotetsu YOKOHAMA Village』という店舗も開設されるとのことなので、様々なグッズやコンテンツ関連商品が販売されるのだろう。
劇場も店舗も、この春にオープン予定なので、完成間近ということになる。
クールジャパンの新たな発信拠点に
この劇場がオープンすれば、ほぼ毎日CGを駆使したコンサートや演劇、ゲームイベントなどが行われることになるだろう。日本の最新デジタル技術やアニメに代表されるコンテンツ産業の新たな発信拠点となりそうだ。
人間が登場しない劇場が世界で始めて登場するのが日本になるということは、海外でも「さもありなん」と受け止められるのではないだろうか。
ところで「CGのライブなど盛り上がるの?」と疑問を持たれた方は、以下の動画をご覧頂きたい。
2014年5月26日・27日にインドネシア・ジャカルタにて開催された、『Hatsune Miku Expo 2014 in Indonesia』の一部が公開されているものだ。
かなり、盛り上がっている。
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