フィリピンのスラム街に光を
それ他の受賞は、個人部門でアル・ゴア氏、中小企業部門でM-KOPA SOLAR、そしてグローバル・ハイスクール部門では南北アメリカ大陸『Munro Academy(カナダ)』、欧州『Petru Rares National College(ルーマニア)』、アフリカ『Waterford Kamhlaba United World College(スワジランド)』、アジア 『Addu High School(モルディブ)』、オセアニア 『Melbourne Girls’ College(オーストラリア)』となった。
なかでも注目は、NPO/NGO部門最優秀賞を受賞した『LITER OF LIGHT』。フィリピンを中心に活動する団体My Shelter Foundationからスピンオフしたプロジェクトだ。
首都マニラ周辺に点在するスラム街には、電気が通っていなかったり、電気料金を払えない人々が多い。コンクリートブロックだけで囲まれた家やバラック小屋が極度に密集するようなところでは光さえも差し込まず、昼間でも家の中は真っ暗。
そんな暗闇のスラムに明かりを灯そうと『LITER OF LIGHT』は始まった。
使用するのは、どこにでもあるペットボトル。トタン屋根に小さな穴を開けて、そこにたっぷりの水と少量の塩素を入れたペットボトルを差し込み、あとは隙間を埋めるだけ。するとペットボトルに差し込んだ光が水によって拡散され、驚くほどの明るさを生み出す。
現在では改良が加えられ、ペットボトルの上部に太陽光パネルと蓄電池が付いたものが使われいる。昼間に蓄電しておいた電力を使い、ボトル内に付けられたLEDを灯すことで夜間も室内が明るくなった。
ペットボトルというどこにでもあるモノを使い、シンプルな発想と技術で大きなインパクトを生み出す。それが高く評価され、今回の受賞へ至った。
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