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パナソニックとペットボトルを操る団体が「未来のエネルギー賞」を受賞

“才色+熱”兼備のファウンダー

この活動を指揮するのは、マニラ生まれのIllac Diaz。ミス・ユニバース初代フィリピン代表を姉にもつIllacは、学生時代にモデルや俳優としても活動した経験をもつ。大学時代にソーシャルワークに興味を持ち始め、MITやハーバードにも留学。帰国後は様々な社会事業に関わるようになる。

フィリピンは自然災害の多い土地。台風、地震、津波、火山の噴火……。なかでも近年深刻なのが大型台風の増加で、毎年のように多くの命を奪い、社会に大きな被害をもたらす。Illacがまず最初に始めた事業が、災害後の簡易建築、シェルター作りだった。

被災後速やかに安全な住居を人々に提供することは非常に重要だ。しかし、何よりも学校の復旧が大事だとIllacは考えた。大型の台風が来るたびに学校が破壊され、長期に亘り満足に勉強できない子供が多発していたからだ。そこで、竹や土嚢を使って簡単に作れる学校を考案し、フィリピン各地に数多く建設した。

しかしある日、Illacはもっと低コストで学校を作る手段を見つけた。しかもそれは、フィリピン社会が抱える大きな問題の解決にも貢献できる一石二鳥のアイデアだった。

その建築資材とは、ゴミとして捨てられるペットボトルだ。

このアイデアが後に『LITER OF LIGHT』へと繋がることとなった。ゴミとして捨てられていたペットボトルが、時に人々を守る家となり、時に人々を明るく照らす光となる。

どこにでもあるモノをシンプルに使って最大限のインパクトを与えることこそが、貧困地域の問題解決には必要不可欠だ。フィリピンの社会事業界のカリスマ、Illacの挑戦はまだまだ続く。

 

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※ ZAYED FUTURE ENERGY PRIZE

※ 「ザイード・フューチャー・エネルギー賞 2015」を受賞 – Panasonic

※ LITER OF LIGHT