自転車用が先行発売されている
実はこのホイール、2年前に折り畳み式自転車用20インチホイールとして『Kickstarter』で資金を集め、発売にこぎつけたものの車椅子版だ。自転車用のプロトタイプを製作し、『Kickstarter』で発表する前から車椅子用を出してほしいという要望があり、開発を始めたという。
車椅子用のホイールは24インチと25インチがある。スプリングはカーボン製でサスペンションのストロークは70mm。タイヤなしの状態で1.75kgの重量だという。
『Loopwheels』はロンドンのデザイン美術館が主催する『Designs of the Year 2015』の輸送部門において、6つの候補作品のひとつに入っている。
このホイールを使えば、車椅子ユーザーの行動範囲が大きく広がることは間違いない。また、普段の使用でも乗り心地がよくなりそうだ。
筆者は以前スポーツ用車椅子を取材したことがあり、「もし足が不自由になっても十分スポーツができるんだ」と認識した経験がある。このホイールの登場は、さらに「足が不自由になってもアウトドアに行ける」ことを意味する。
ちょっと気になるのは、現時点であまり資金の集まりがよくないことだ。あくまでもこのホイールが必要なのは車椅子のひとなので、希望者の絶対数が少ないせいではないだろうか。もしかしたら、こういった障害者向けの製品はクラウドファンディング向きではないのかもしれない。しかし、ぜひ実現してほしいアイテムだ。
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【参考・画像】
※ Loopwheels: shock-absorbing suspension for wheelchairs – Kickstarter
※ Loopwheels: for a smoother, more comfortable bicycle ride – Kickstarter