考えてみれば砂場遊びは、時代が変わろうとも子どもにとって真剣になれる重要な場だ。砂を固めて造形したり、子ども同士でごろごろ転げ回ったり……。
その砂場が“学習の場”になったらどうだろうか。子ども達は遊びを通じてクリエイティブな面を伸ばせるのではないか。今回紹介する『MudWatt』はそのような学習意欲をかきたてる知育キットだ。
土の中の微生物が電気を発生する
『MudWatt』はその名の通り、泥から電力を生成することができる。これはシュワネラやジオバクターと呼ばれる微生物のコロニーが泥キットの中に含まれおり、これらの微生物を水などで活性化させることによって電気が発生する仕組みとなっているからだ。
生成された電気や微生物の状況などはスマートフォンのアプリから確認することができる。
子ども達は、水分を含んだもの(たとえばケチャップなど)を『MudWatt』にかけることによって電力の発生を見ることが可能になる。子どもはこのようなトライ&エラーを通して、電気工学や科学、そして生物学を学ぶことができるというわけだ。
教育分野への投入が望まれる
『MudWatt』はすでにベータ版を市場に出しており、教育者からは大きな支持を得ているようだ。販売価格は59ドルの予定。クラウドファンディングの『Kickstarter』でキャンペーンを達成したあかつきには、子ども達が教室で学習意欲をさらに高められるようなカリキュラムを作っていくそうだ。
下手に教科書やフラスコを渡しても、子ども達が勉強のやる気を出すとは限らない。身近なものによって世界の仕組みを少しづつ知っていくことで、知識欲が高まっていくことであろう。
先ほど触れたとおり『MudWatt』は現在『Kickstarter』で資金調達中だ。1個からの購入はもちろん、350ドル(プラス送料59ドル)を支払えば10個のキットが購入可能となっており、教室での使い回しもできるようになるだろう。
『Kickstarter』という新たな販売方法が栄えることによって、今まで手の届きにくかった教育や医療の分野へスタートアップが介入できることが可能な社会になってきた。もしアナタが新規参入が難しい職域にいるのなら、一度サイトを訪れてみて刺激をもらってみるのも良いかもしれない。
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