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Twitter新機能!こっそりフォロワー削除ができる「ソフトブロック」とは?

Twitterが、従来のブロック機能より気づかれにくい形でフォローを削除できる新機能をリリースしました。

Twitter上での誹謗中傷や炎上が問題視される中、新機能によってどのような効果が期待できるのでしょうか?

Twitter、新機能「ソフトブロック」リリース

朝日新聞デジタル(※1)の報道によると、Twitterが“利用者が「ブロック機能」を使わずにフォロワーを削除できる機能”を発表したとのこと。英語では「ソフトブロック」と呼ばれるそうです。

従来のブロック機能ではブロックされた人は相手のツイートが見られなくなるほか、再度フォローしたり、ダイレクトメッセージを送ったりできなくなるなどの制限がかかりました。

しかし、新たにリリースされたブロック機能はブロックをせずにフォローを削除できるというもの。ソフトブロックをしても相手に通知がいかないため、気づかれずにフォローをはずすことができるそう。

削除されたフォロワーは自身のタイムラインには表示されないものの、ツイート自体の閲覧は可能。またダイレクトメッセージ(DM)を送ることができ、ブロックされない限り再度フォローすることもできるようです。

Twitter社は「Twitterを安心して使える環境作りを強化している」と表明しており、今回の新機能リリースもその一環とのこと。

Twitterでは炎上・誹謗中傷などのトラブルが多々発生しており、社会問題にまで発展しています。そんな中、この新しいブロック機能にユーザーの反応は?

炎上・誹謗中傷対策に疑問の声

ネット上では「興味深し ブロックの手間が省けるのはいいなぁ いいねツイート非表示もプライバシー守れるし表示される相手への気遣いにもなるし良さそう」「いいことだと思う。逆恨みする者を減らす効果があるだろう」などの好印象を持つ声が。相手に配慮しつつ、ブロックすることで逆恨みを買ってしまうリスクを防げるのではないかと期待が高まっています。

一方で、「ソフトブロックされるような粘着さんは再度アカウント作って再び粘着しいたちごっこやと思うけどな。簡単に複数アカウント作れるとこを何とかしないと」「炎上させようと群れてくる連中に対するものとしては意味ないんですよね。あいつらの間でRTなど共有されるのを防ぐ必要があるので」という意見も。

そもそもTwitterでは、フリーのメールアドレスなどを利用すれば簡単に複数のアカウントをつくることができます。つまり、仮に炎上や誹謗中傷などのトラブルが発生してソフトブロックをしたとしても、再度新しいアカウントをつくってフォローしてしまえば問題は振り出しに戻ってしまうのです。複数アカウントの作成を制限するなどレギュレーションを見直さない限り、根本的な問題解決にはつながらないのではと危惧する声も多数あがりました。

炎上・誹謗中傷対策に必要なことは?

今回のソフトブロックの導入に関しては、特定のフォロワーとの間に距離を取るというのが目的です。しかし、単にフォロワーを外したいだけなら、これまでもブロックをしたあとすぐにブロックを解除することで、相手に自分のフォローをはずさせる“ブロ解”という方法があり、それとさほど違いが無いように思われます。このような観点から見ても、ソフトブロックは炎上・誹謗中傷対策に有効な手段とは言い難いのではないでしょうか。

Twitterでの誹謗中傷の“入口”を考えると、コメント欄への投稿、引用RTもしくは名指し批判による個人ツイート、DMへの個人直接攻撃などがあげられます。しかし、ソフトブロックでは「DMは送れる」「フォロー外されても再度フォローできる」ため、誹謗中傷につながる入り口を完全にシャットダウンすることはできません。

また炎上・誹謗中傷対策として、現在では攻撃的なツイートは表示されないなどの措置が取られているものの、投稿が隠されているというだけでその火種は消えていません。

炎上・誹謗中傷を防ぐためには、より問題の根本に焦点を当てた対策が求められます。たとえば一度ブロックしたらDMを送れなくなるのはもちろん、個人への中傷ツイートが相当数に達した場合にAIが検知して自動的に削除されるなど、個人に攻撃的・批判ツイートが集中する事態を防ぐシステムの導入することによって問題解決につながるかもしれません。

一方で、ユーザーの言論の自由は尊重されるべきです。そのバランスをとりながらも、炎上・誹謗中傷を防ぐことができる機能の開発や規則の見直しが必要なのではないでしょうか。

【参考・画像】
※1 ツイッターに新機能「ソフトブロック」 気づかれずにフォロワー削除 – 朝日新聞デジタル
※viewimage/Shutterstock